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刀装具【鐔・縁頭・目貫・小柄】  赤銅容彫金色絵二疋羊図(古後藤) - Shakudo-ji 2hiki Hitsuji (Ko-Goto) -

【赤銅容彫金色絵二疋羊図(古後藤)目貫】日本刀専門店【十拳-TOKKA-】刀装小道具・刀装金工・鐔・縁頭・目貫・小柄

縦/height 1.3cm 横/width 3.2cm 正価/price 売却済-Sold-
鑑定/certificate 無銘 『古後藤』 日本美術刀剣保存協会 保存刀装具鑑定書[N.B.T.H.K] hozon tosogu

 2疋のひつじが戯れる愛らしい目貫。赤銅を容彫りにし、1疋に金色絵を施している。 干支にもなっている羊だが、この時代、実物を見たことがある日本人はほとんどいなかった。 架空の動物であるはずの龍や獅子よりも架空の動物であったはずである。
 記録として最初にあがるのは599年(推古天皇7年)「秋九月、百済よりラクダ1疋、うさぎうま(ロバ)1疋、ヒツジ2疋、白雉1隻を献上される。」という日本書紀の記述である。その後、日本紀略において820年(嵯峨天皇弘仁11年)、935年(承平5年9月)、百練抄において1171年(承安元年7月)と異国からの献上品として記載されている。 以降、江戸期になるまでまったく記録には見当たらない。次にあらわれるのは江戸中期1712年(聖徳2年)に成立した和漢三才図会である。これは明の「三才図会」を範とした絵のついた百科事典である。
 室町時代から江戸時代、ヒツジを見たこともなかったはずの日本人がどのようにして羊を図柄として取り入れたのだろう。大陸からの書画や正倉院にある大理石のレリーフ、平城京から出土した羊の形をした硯、そんな献上品として渡ってきた品を目にする機会があったのかもしれない。鳥獣戯画に描かれた羊、円山応挙の羊・・・みな実際には見たこともない動物を龍や獅子と同じく架空のものとして描いていたのだろう。
 本作、『古後藤』の極めがついている。 まず、後藤とは室町幕府8代将軍「足利義政」に使えた後藤祐乗を祖とする日本装剣金工界を代表する名家である。初代祐乗をはじめ幕末の17代典乗にいたる約400年にもわたり代々将軍家の大判役(金貨製造)、分銅役(計量)、彫物役(将軍家の刀装具の制作)を司った家である。一般の注文に応じて刀装具を作る町彫りと区別して家彫りと呼ばれる。このように幕末まで17代続く後藤家だが、「古後藤」と極められるのは上三代までであり、見所が多い祐乗・宋乗・乗真の作は愛好家の間では垂涎の的となっている。刀装具には希少な羊の図柄。是非お見逃しなく。日本美術刀剣保存協会、保存刀装具鑑定書附。

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