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鉄地椀形翁面図鍔 銘/遊翁斎宜秀 - Tetsu ji Wangata Okina -

鉄地椀形翁面図鍔 銘/遊翁斎宜秀

縦/height 6.6cm 横/width 6.0cm 厚み/thickness 0.2cm 重量/weight 52g  正価/price 売却済-sold-

 珍しい形の椀形鐔を紹介しよう。地鉄を打ち出し、椀状に丸みを持たせた鐔である。西洋の剣についていた鍔(cup Hilt:西洋の場合は柄と一体になっていることが多いため、日本で言う鐔とは厳密には違う事に注意)の影響を受けて製作されたものと思われる。
 本作の面は白式尉(はくしきじょう)と呼ばれる神にもっとも近い面、あるいは神の面とされる。千秋万歳を祝う面であり、五穀豊穣、天下泰平を言祝ぐ(ことほぐ)「翁」に使われる面である。能楽の原点といわれ、日本中の能舞台で演じられる翁舞(おきなまい)。「能にして能にあらず」といわれる神事、儀礼芸能である。
 金春禅竹(こんぱるぜんちく)という室町時代の能役者、能作者の理論書「明宿集」によれば、翁とはだたの老人ではなく、人間の目では無意識の状態でのみ姿を見ることが出来る存在で、意識して見ようとすれば見えない存在である。翁は「宿神」であり、宿神とは天体の中心である北極星であり、宇宙の根源である「隠された王」であるという。

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