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<日本刀 豆知識> 日本刀の審査基準 (於:財団法人 日本美術刀剣保存協会)
- [美術刀剣等審査規定及び関連規定]より抜粋
- 財団法人 日本美術刀剣保存協会 審査規定(平成19年10月15日改正)
- 審査規程 第8条第1項による審査基準(昭和57年9月16日制定 平成18年2月23日改正)
- 第1 刀剣
- 1 保存刀剣
- (1) 江戸時代を下らぬ各時代・各流派の作で銘の正しいもの、もしくは無銘であっても年代・国・系統を指摘し得るもの。
- (2) (1)に該当するもので、地刃に多少の疲れあるいはキズがあっても鑑賞にたえ得るもの。
- (3) 南北朝時代を下らぬ著名刀工の在銘の作で、資料製が高く、かつ地刃や茎の荒れが少ない場合の再刃(焼直し)は、その旨を注記して合格とする。
- (4) 地刃に補修のある場合は、美観を著しく損なわない程度のもの。
- (5) 明治・大正時代の刀工で出来のよいもの、またそれ以降の故刀工の作は、生ぶ茎・在銘で出来のよいものに限る。
- (6) 在銘作で、銘字及び作風より真偽を俄に決しかねるもの、また無銘作で適切な極めを容易になし得ないものは「保留」とする。
- (7) 刃切れのあるものは不合格とする。
- 2 特別保存刀剣
- 特別貴重刀剣、甲種特別貴重刀剣並びに保存刀剣の中で、さらに出来がよく、保存状態がよいもの。ただし、下記のものは合格対象とならない。
- (1) 在銘・無銘にかかわらず、疲れ・キズ・補修などが目立ち、美観を損なうもの。
- (2) 再刃のもの。ただし、著名刀工の在銘作で、資料価値が極めて高いものについてはその旨を注記して合格とする場合がある。
- (3) 江戸時代の著名でない刀工の作で、出来が中級以下のもの。
- (4) 室町時代及び江戸時代の無銘作。ただし、著名刀工の上作と鑑せられ、生ぶ茎で保存状態の優れたものについては合格とする場合がある。
- (5) 江戸時代の作で銘切れのもの。
- (6) 刃切れのあるもの。なお、保存刀剣(5)の中で、その刀工の傑作と認められる場合、合格とさせることができる。
- 3 重要刀剣
- (1) 特別貴重刀剣、甲種特別貴重刀剣並びに保存刀剣、特別保存刀剣のうち、平安時代以降江戸時代の作で、特に出来が優れ、保存状態も良好で、国認定の重要美術品に準ずると判断されるもの。 (2) 前項のもので、南北朝を下らぬものは、無銘作でも合格の対象となる。また、室町時代及び江戸時代の作は原則として生ぶ茎で在銘に限る。
- 4 特別重要刀剣
- 重要刀剣の中で、さらに一段と出来が傑出し、保存状態が優れ、国認定の重要美術品の上位に相当すると判断されるもの。もしくは国指定の重要文化財に相当する価値があると考えられるもの。
- 第2 刀装
- 1 保存刀装
- (1) 桃山時代以前の拵で、多少の欠点、補修があっても、時代の見どころを示し、資料的価値のあるもの。
- (2) 江戸時代の拵で保存状態がよく、資料的に価値のあるもの。
- (3) 明治時代以降の拵で、伝統の技を守り、美術工芸的に優れたもの。ただし、生存する作家の作品は審査の対象外とする。
- (4) 拵の中で、小柄・笄がなくても、他の金具や鞘塗の出来がよく、総合的に美術的価値が高いと認められるもの。ただし、その場合は「小柄欠」あるいは「笄欠」と明記する。
- (5) 拵に附帯する刀装具で、小柄や笄は偽銘であるが、他の金具の出来や鞘塗がよく、総合的に美術的価値が認められるもの。ただし、その場合は「小柄欠」あるいは「笄欠」と明記する。
- (6) 拵に附帯する刀装具の銘が、研究を要するものであっても、同工の作域中のものと鑑せられ、他の金具や柄前・鞘塗などと調和がとれているもの。ただし、その場合は該当する金具に「・・・と銘がある」と明記する。
- (7) 拵の柄巻は、後に補修したり、巻替えていても、鞘塗や刀装具と調和がとれて美術的価値が認められるもの。
- (8) 外国製の拵は審査の対象外とする。
- (9) 拵の中で合口造を除き、原則として鐔のないものは不合格とする。
- 2 特別保存刀装
- (1) 特別貴重刀装、甲種特別貴重刀装ならびに保存刀装の中で、さらに出来がよく、保存状態のよいもの。
- (2) 室町時代以前及び桃山・江戸各時代の制作で、比較的補修が少なく、特に出来が優れているもの。
- (3) 明治時代以降の健全な拵で、特に出来が優れたもの。またそれ以降の物故作家の作品で、伝統の技を守り、極めて製作が優れ、美術的価値が高いもの。
- (4) 各時代を通じて、附帯する金具が著名工の作でなくとも、その工の傑作と認められ、拵として美術的価値が高いもの。
- 3 重要刀装
- (1) 特別貴重刀装、甲種特別貴重刀装並びに保存刀装、特別保存刀装のうち、桃山時代以前の拵で、特に出来が優れ、美術工芸的に極めて価値が高いと認められるもの。
- (2) 江戸時代から明治時代にかけての拵で、特に出来が優れ、保存状態も良好で、資料的価値が極めて高いもの。
- (3) 江戸時代から明治時代にかけての拵で、著名工の優れた金具を用い、総体の出来がよく、保存状態が優れているもの。
- (4) 各時代を通じて、附帯する金具が著名工の作でなくともその工の傑作で、時代の特色を明示し、拵として極めて美術的価値が高いと認められるもの。
- 4 特別重要刀装
- (1) 重要刀装の中で、さらに一段と出来が傑出し、保存状態が優れ、我が国の美術工芸史上、資料的価値が極めて高いと認められるもの。
- (2) 国認定の重要美術品の上位に相当すると判断されるもの。もしくは国指定の重要文化財に相当する価値があると考えられるもの。
- 第3 刀装具
- 1 保存刀装具
- (1) 各時代・各流派の作で、銘の正しいもの、もしくは無銘であっても年代・流派を指摘でき、美術工芸的に価値が認められるもの。
- (2) (1)に該当するもので、多少の疲れやキズがあっても鑑賞にたえ得るもの。
- (3) 作品の補修のある場合は、美観を著しく損なわない程度のもの。
- (4) 江戸時代を下らぬ鋳造の作品であっても、雅味があり、鑑賞にたえ得るものは合格とする場合がある。
- (5) 現代の鋳造品は不合格とする。
- (6) 明治・大正時代の作で、出来と保存状態がよいもの、またそれ以降の故作家の作品で、伝統の技を守り、出来のよいもの。
- (7) 鉄製の作品で軽く火をかぶり、少し錆色が変わっているものであっても美術的価値が認められ、鑑賞にたえ得るもの。
- (8) 在銘作で、銘及び作風より真偽を俄に決しかねるもの、または無銘作で極めを容易になし得ないものは「保留」とする。
- (9) 生存する作家の作品は審査の対象外とする。
- (10) 外国製の刀装具は原則として審査の対象外とする。
- 2 特別保存刀装具
- (1) 特別貴重刀装具、甲種特別貴重刀装具並びに保存刀装具の中で、さらに出来がよく、保存状態のよいもの。
- (2) 保存刀装具合格品のうち出来が優れ、さらに銘文や作風についても資料的価値の高いもの。
- (3) 各時代を通じて、著名工の作でなくとも、その工の傑作と認められ、拵として美術的価値が高いもの。
- (4) 現代の物故作家の作品で、伝統の技を守り、極めて製作が優れ、美術的価値が高いもの。
- (5) 保存刀装具のうち、下記のものは合格対象とはならない。
- ア 在銘・無銘にかかわらず、補修や改造が比較的目立つもの。
- イ 一流金工の作品でも地がねや文様を磨き過ぎて色がねが照かり、時代色を損ねたもの。
- ウ 作品の出来はよくても、銘字の状態が悪く、判読できないもの。
- 3 重要刀装具
- (1) 特別貴重刀装具、甲種特別貴重刀装具並びに保存刀装具、特別保存刀装具のうち、室町時代以前の著名な流派の鉄鐔及び金工作品の中で、特に出来が優れ、保存状態も良好で、美術工芸品として価値が高いもの。
- (2) 室町時代末期から桃山時代にかけての著名工の在銘作や無銘の極めもののうち、特に出来が優れ、保存状態が優れているもの。
- (3) 江戸時代初期の著名工の極めもののうち、特に出来が優れ、保存状態が優れているもの。
- (4) 江戸時代から明治時代にかけての著名工の作で、極めて出来が優れ、保存状態が優れているもの。
- (5) 各時代を通じて、著名工の作でなくともその工の傑作と認められ、美術的価値が極めて高いもの。
- 4 特別重要刀装具
- (1) 重要刀装具の中で、さらに一段と出来が傑出し、保存状態が優れ、我国の美術工芸史上、資料的価値が極めて高いと認められるもの。
- (2) 国指定の重要美術品の上位に相当すると判断されるもの。もしくは国指定の重要文化財に相当する価値があると考えられるもの。